本記事はジャパンケネルクラブにより報告される年間の犬種別犬籍登録頭数にもとづいて、41位~50位の犬種の特徴と飼育時のポイントを紹介します。
41位~50位の子たちは、国内ではかなりめずらしく、ドッグランなど犬が集まる施設でも滅多には会えません。同じ犬種の飼い主と出会うのは、奇跡と言っても過言ではありません。
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犬種別犬籍登録頭数(41位~50位)
2021年の犬種別犬籍登録頭数の41位~50位は、下表のとおりです。
順位 | 犬種名 | 登録頭数 |
---|---|---|
41位 | ドーベルマン | 271 |
42位 | セント・バーナード | 267 |
43位 | ノーフォーク・テリア | 262 |
44位 | サモエド | 260 |
45位 | 狆 | 259 |
46位 | ロットワイラー | 220 |
47位 | ボクサー | 212 |
48位 | アイリッシュ・セター | 185 |
49位 | ラフ・コリー | 181 |
50位 | ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ | 175 |
41位 ドーベルマン
ドーベルマンは、ドイツ出身の大型犬です。理想的な護衛犬(ガード・ドッグ)を目指して作出され、警察犬や軍用犬としても活躍します。
見た目は、筋肉質な体型でブラックまたはブラウンの毛色をしており、精悍な顔立ちをしています。抜群の運動神経を持つパワフルな子たちです。
以前は断耳、断尾の風習がありましたが、近年は断耳や断尾は行わない飼い主も増えています。
性格は、穏やかで聡明です。護衛犬としての警戒心や防衛本能を持ちます。咬む力も強いため、咬傷事故を起こさぬよう、子犬の頃から入念なしつけと社会化が必要です。
42位 セント・バーナード
セントバーナードは、スイス出身の大型犬です。長い間、アルプス山脈で遭難救助犬として活躍してきました。犬種名は、現地で巡礼者の宿坊として利用されたサン・ベルナール僧院の名に由来しています。
見た目は、巨大で筋肉質な体格をしており、優しそうな瞳と大きなたれ耳が特徴です。ゆったりした動きからは、圧倒的な風格が漂います。
被毛のタイプには、ショートヘアードとロングヘアードがあります。どちらもダブルコートで暑さに弱いため、夏場は暑さ対策が必須です。
性格は、優しく穏やかな子が多く、友好的な子が多いです。一方、神経質な子もいるため、子犬の頃から意識的に社会化してあげるようにしましょう。
43位 ノーフォーク・テリア
ノーフォーク・テリアは、イギリス出身の小型犬です。似た犬種にノーリッチ・テリアがいますが、彼らのうち垂れ耳のタイプが1964年に独立し、ノーフォーク・テリアと呼ばれるようになりました。
見た目は、たれ耳とまん丸の瞳、そして針金状のふさふさした被毛が特徴です。身体は小さいながらも、骨太で筋肉質な体型をしています。
性格は、明るく活発で好奇心旺盛、遊び好きです。本能的に興奮して吠え立てや追い回しが出る場合があるため、子犬の頃から意識的にしつけと社会化をしましょう。
44位 サモエド
サモエドは、ロシア原産の大型犬です。シベリアのツンドラ地帯で荷運びや家畜を守る役割を担ってきました。
見た目は、筋肉質な体型で、白くてモフモフの被毛を持ちます。アーモンド型の目と上向きの口角で「サモエド・スマイル」と言われ、その愛らしい表情も人気があります。
性格は、優しく穏やかで、献身的です。友好的で、他の人や動物とも優しく交流できる子が多いです。
45位 狆
狆は、日本出身の小型犬です。祖先犬は、奈良時代(732年)に聖武天皇に献上されるため、中国、韓国を経由して渡日したと言われます。
見た目は、小柄な身体に豊かな被毛を持ちます。特に胸や脚、尻尾には絹糸のような飾り毛があり、優雅な印象を与えます。
性格は、明るく穏やかな子が多く、飼育しやすい犬種です。ただ、甘やかしすぎると自由奔放になるため、メリハリを持ってしつけるようにしましょう。
46位 ロットワイラー
ロットワイラーは、ドイツ出身の大型犬です。「ロッティ」の愛称で親しまれており、1870年代にはドーベルマンの作出に用いられたことでも有名です。
見た目は、頑健な骨格と筋肉質な身体にブラックタンの被毛を持ちます。護衛犬や警察犬として活躍するほど、パワフルで警戒心が強い子が多いです。
性格は、飼い主家族には従順ですが、警戒心が強い子が多いです。防衛本能から事故につながる可能性もあるため、子犬の頃から注意してしつけと社会化を行いましょう。
47位 ボクサー
ボクサーは、ドイツ出身の大型犬です。マスティフ系の獣猟犬(ブレンバイサー)を祖先に持ち、当初は闘犬として利用されました。戦時中には軍用犬としても活躍、使役犬としての歴史が長い犬種です。
見た目は、大柄で筋肉質な身体を持ち、ブルフェイスのいかめしい顔立ちが印象的です。かなりエネルギッシュなため、毎日朝夕それぞれ1時間以上の散歩と、定期的な自由運動を取り入れましょう。
暑さに弱いため、夏場は注意が必要です。屋内ではエアコンで気温を調節し、散歩のときは日中を避け、冷却グッズを利用しましょう。
性格は、実は心優しく穏やかで、愛情深い子たちです。防衛本能から攻撃性が出る可能性もあるため、子犬の頃からの社会化には注意しましょう。
48位 アイリッシュ・セター
アイリッシュ・セターは、アイルランド出身の大型犬です。15世紀頃から優秀な鳥猟犬として有名になりました。
見た目は、流線型の身体つきで、全身に美しい赤毛を持ちます。顔立ちは小顔でマズルが長く、大きなたれ耳が特徴です。
性格は、明るく無邪気で、7歳頃までは子犬のような純粋さが残ります。学習能力が高い一方、プライドが高い子も多いです。子犬の頃から根気よくトレーニングしてあげましょう。
とにかくエネルギッシュで、毎日朝夕それぞれ1時間以上の散歩に加えて、ドッグランで走らせたり、ボール遊びなども取り入れましょう。
49位 ラフ・コリー
ラフ・コリーは、イギリス出身の大型犬です。「名犬ラッシー」のモデル犬として、世界的な人気犬種になりました。
見た目は、すらっとした体型に豊かな被毛を持ち、顔立ちは面長で長いマズルが特徴です。運動することが大好きなため、毎日朝夕それぞれ1時間以上の散歩と定期的な自由運動を取り入れましょう。
性格は、穏やかで愛情深く、友好的な性格です。知能が高く、しつけやトレーニングも入りやすいと言われます。
50位 ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ
ホワイト・スイス・シェパード・ドッグは、1991年にスイスで登録された新しい犬種です。絶滅に瀕していたジャーマン・シェパードの白変種を愛好家が繁殖させ、純血統を確立しました。
見た目は、胸が深く筋肉質な体型で、全身に純白の被毛を持ちます。立ち姿は、お尻の下がったシェパードらしいシルエットをしています。
性格は、心優しく穏やかで他の人や犬にも友好的です。しつけも入りやすいため、家庭犬としての適性があります。ただし、警戒心の強い子もいるため、子犬の頃からしつけと社会化は意識的に行いましょう。
出典
No. | タイトル | 提供 | URL |
---|---|---|---|
1 | 「2021年(1月~12月)犬種別犬籍登録頭数」 | ジャパンケネルクラブ | https://www.jkc.or.jp/archives/enrollment/17396 |