
正式名称 | ワイマラナー |
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英語名 | Weimaraner |
原産国 | ドイツ |
カテゴリ | 大型犬 |
ズバリ一言 |
気品ある見た目の狩猟犬! 琥珀色~グレーの瞳が美しい 並外れたスタミナを持ちます |
記事内容 |
ワイマラナーの飼い方のコツや よくある病気などを紹介します🐶 |
ワイマラナーの特徴
ワイマラナー(英語名:Weimaraner)は、ドイツ出身の大型犬です。引き締まった筋肉質な身体にグレーの被毛を持ち、大きなたれ耳と琥珀色~グレーの瞳が印象的です。
ドイツでは狩猟犬や警察犬として活躍しています。運動神経が抜群で、力強さと持久力を併せ持ちます。
毎日朝夕それぞれ1時間以上の散歩が必要です。また、定期的な自由運動やドッグスポーツなど、とにかくアクティブに活動しましょう。
性格は、飼い主には従順ですが、警戒心が強く神経質な子も多いです。子犬の頃から注意してしつけと社会化を行いましょう。
犬種標準のサイズ | 体高 57cm~70cm |
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体重 | 25kg~40kg |
分類 | 大型犬 |
平均寿命 | 11~14年 |
価格相場 | 20万〜30万円 ※1 |
※1 参考:オンラインペットショップ等複数社の値段から算出 2022年4月inuteマガジン編集部調べ
本犬種と似た特徴を持つ犬種を紹介します。
- 101匹わんちゃんで有名「ダルメシアン」
- ロシア出身のスプリンター「ボルゾイ」
- 盲導犬としても活躍「ラブラドール・レトリーバー」
ワイマラナーの性格
飼い主や家族には従順で、警戒心が強く神経質な子が多いです。
警察犬や救助犬として活躍するほど知性に優れており、しつけは入りやすいです。家庭犬として迎える際には、子犬の頃から意識的にしつけと社会化をするように気をつけましょう。
ワイマラナーの毛色
シルバー・グレーを基調とした毛色を持ちます。
ワイマラナーのお手入れ
本犬種は、下記の頻度を目安にお手入れしましょう。
ブラッシング | 週1回 |
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シャンプー | 月1回 |
トリミング | 不要 |
ブラッシング
ワイマラナーの被毛のタイプは、シングルコートのショートヘアードが多いです。ブラッシングは週1回を目安にしてあげましょう。
ブラッシングには主にラバーブラシを用いて抜け毛を取り除き、獣毛ブラシで仕上げの艶出しをしてあげましょう。
シャンプー
シャンプーは、月1回を目安にしてあげましょう。体表面を清潔に保つことで、肌トラブルやニオイの対策をします。
シャンプーの頻度は、月1回を守るようにしましょう。高頻度のシャンプーは油分を落としすぎてしまい、かえって皮膚のトラブルにつながります。
ドッグランで遊んだ後などに汚れが目立つときは、固く絞った濡れタオルなどで身体を拭いてあげるようにしましょう。
シャンプーする際の注意事項は下記のとおりです。
水温🚿 | 犬の適温は約37~38℃ |
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薬剤🧴 | 必ず犬専用のシャンプーを! |
乾燥💨 | 毛の根元まで入念に! |
シャワーの水温は37~38℃程度に設定しましょう。シャワーが苦手な子は、腰のあたりから徐々に濡らしていき、なるべくシャワーが直に顔にかからないように注意してあげると良いでしょう。
シャンプーには、犬専用のものを利用します。人間用は犬の肌には刺激が強く、肌のトラブルを引き起こす可能性があるため利用できません。
よくすすいだ後は、雑菌の繁殖を防ぐためにしっかりと湿気を取りましょう。吸水性の良いタオルで拭いた後に、ドライヤーで毛の根元まで注意して乾かします。
その他
耳掃除
ワイマラナーは、月に1~2回を目安に耳掃除をしてあげましょう。特に暖かい時期は、湿気が多くムレやすくなるため、注意が必要です。
耳掃除には、イヤークリーナーを利用しましょう。目立つ汚れは、耳掃除用シートで直接拭き取ります。ただし、肌を傷つけないよう注意して、優しく触れる程度に拭くようにしましょう。
歯磨き
歯磨きは、毎日してあげましょう。口内を清潔に保つことで、口臭や虫歯、歯周病を防ぎ、犬の健康寿命を延ばすことができます。
市販の歯ブラシや、苦手な子はガーゼ・布を利用して、歯の表面から歯茎の間を優しく磨きましょう。専用の歯磨きジェルなども適宜利用できます。
ワイマラナーがかかりやすい病気の例
本犬種は、眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)や胃拡張-胃捻転症候群(いかくちょう-いねんてんしょうこうぐん)などに注意する必要があります。
眼瞼内反症
(がんけんないはんしょう)
本疾患は、まぶたの先が内側に巻き込まれた状態を指し、まつげが角膜・結膜に触れることで痛みや炎症を引き起こす場合があります。
角膜炎・結膜炎につながる可能性もあります。涙や目やにが増えたり、前足で目をこする動作が目立つときは、一度動物病院を受診しましょう。
胃拡張-胃捻転症候群
(いかくちょう-いねんてんしょうこうぐん)
本疾患は、胃拡張による周辺血管の圧迫や胃捻転により、周辺臓器の血の巡りが悪くなります。その後、胃や脾臓が壊死するなど多臓器不全を起こします。死亡率の高い緊急疾患です。
予防のためには、食事の与え方を工夫することが有効です。普段の食事の際には、以下の点に注意しましょう。
- 食事前後は興奮させない
- 早食い防止用の食器を使用する
- 複数回に小分けにして食事を与える
- 運動前は食事・おやつを控える
補足:「食事前後は興奮させない」は、”呑気”と呼ばれる空気の飲込みを軽減するために必要です。
補足:「早食い防止用の食器を使用する」は、あえて食べづらい設計の食器(器の内側に突起物)を利用することで、愛犬の食事ペースを調整することができます。
本疾患を発症した際には、いかに早く治療が開始できるかが命を救うカギになります。
「食後にお腹が膨らんできた」「吐く仕草があるのに吐かない」などの兆候が見られた際には、すぐに動物病院に連れていきましょう。
ワイマラナーの価格
購入価格 | 20万〜30万円 ※2 |
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月間飼育費用(医療費含む) | 平均13,294円(中・大型犬 n=113) ※3 |
※2 参考:オンラインペットショップ等複数社の値段から算出 2022年4月inuteマガジン編集部調べ
※3 出典:「令和3年(2021年)全国犬猫飼育実態調査」一般社団法人ペットフード協会
ワイマラナーの歴史
ワイマラナーは、ドイツのワイマール地方出身です。万能の狩猟犬として、同地方の貴族たちによって作出されました。1830年代にはすでに宮廷内で飼育されていたと言われます。
初期の頃は、大型獣(クマやシカなど)の狩猟に活躍しましたが、狩猟のトレンドに従って徐々に小型鳥獣(キジやキツネなど)の狩猟に使役されるようになりました。
血統としては、ブラッド・ハウンドの祖先の血を継いでおり、その後、ポインター犬やセター犬との異種交配が行われました。
1897年にドイツ・ワイマラナー・クラブが結成されると、クラブ内での厳正な交配管理が行われ、この頃から異種交配は行われなくなったと考えられます。
100年に渡って純血統が保たれており、ドイツのポインティング・ドッグとしては最古の歴史を持ちます。
参照文献
No. | タイトル | 出版社 | 著者・監修 |
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1 | 「いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種」 | メイツ出版 | 奥田香代(監修) |
2 | 「日本と世界の犬のカタログ」 | 成美堂出版 | 福山貴昭(監修) |