
正式名称 | オーストラリアン・シェパード |
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英語名 | Australian Shepherd |
原産国 | アメリカ |
カテゴリ | 大型犬 |
ズバリ一言 |
ガッチリした身体で活動的! フサ毛をなびかせ走ります🐾 実はアメリカ出身です |
記事内容 |
オーストラリアン・シェパードの 飼い方や病気例を紹介します🐶 |
オーストラリアン・シェパードの特徴
オーストラリアン・シェパード(英語名:Australian Shepherd)は、アメリカ出身の大型犬です。
見た目は、ガッチリした骨太の体格を持ち、フサフサの豊かな被毛を持ちます。長いマズルとフサフサの被毛から、大きめのボーダーコリーやシェルティと間違えられることも。
性格は、温和で穏やかな子が多く、他の人や犬にも友好的です。成犬になって警戒心の強い子や吠え癖がある子もいますが、子犬の頃からしつけと社会化を行うことで改善できます。
エネルギッシュな子たちで、毎日朝夕それぞれ1時間以上の散歩が必要です。定期的にドッグランで自由に走らせたり、ボール遊びなども取り入れましょう。
犬種標準のサイズ | 体高 46cm~58cm |
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体重 | 16kg~32kg |
分類 | 大型犬 |
平均寿命 | 13年~15年 |
価格相場 | 25万〜35万円 ※1 |
※1 参考:オンラインペットショップ等複数社の値段から算出 2022年6月inuteマガジン編集部調べ
本犬種と似た特徴を持つ犬種を紹介します。
- 名犬ラッシーで有名「ラフ・コリー」
- 純白のフサフサ犬「日本スピッツ」
- 垂れ耳と優雅な被毛「アメリカン・コッカー・スパニエル」
オーストラリアン・シェパードの性格
穏やかで友好的な子が多く、家族に対しても献身的です。遊び好きで活発な一面もあります。
成犬になると、警戒心から吠え癖がつく子もいますが、子犬の頃からしつけと社会化を行うことで、未然に防ぐことはできます。
オーストラリアン・シェパードの毛色
マールの場合は、レッドマールとブルーマールの子がいます。その他は、レッドやブラックの被毛の子がいます。
ホワイトの被毛が顔や頸回り、四肢に見られます。他部位にホワイトやタンの斑が見られることがあります。
オーストラリアン・シェパードのお手入れ
本犬種は、下記の頻度を目安にお手入れしましょう。
ブラッシング | 毎日 |
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シャンプー | 月1~2回 |
トリミング | 不要 |
ブラッシング
オーストラリアン・シェパードの被毛は毛量が多く、汚れを溜め込みやすいので注意しましょう。ダブルコートで換毛期には抜け毛が増えるため対策も必要です。
ブラッシングは、基本的には毎日、換毛期には朝夕2回しましょう。スリッカーブラシやピンブラシで死毛を除去し、コームで毛並を整えます。
シャンプー
シャンプーは、月1~2回を目安にしましょう。高頻度なシャンプーは、必要な皮脂まで除去してしまい、かえって肌トラブルの原因になる可能性があります。
シャンプーの注意事項は下記のとおりです。
水温🚿 | 犬の適温は約37~38℃ |
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薬剤🧴 | 必ず犬専用のシャンプーを! |
乾燥💨 | アンダーコートまで入念に! |
シャワーの水温はぬるめ(37℃~38℃)に設定し、ヘッドを身体に近づけて流してあげます。特に水が苦手な子は、腰回りから徐々に濡らしてあげます。
シャンプーは必ず犬専用のものを利用し、刺激が強い人間用のものは避けましょう。犬の皮膚は敏感で、皮膚炎などの原因になる可能性があります。
洗った後は十分にすすぎ、しっかり乾燥させて雑菌が繁殖しないように気をつけましょう。タオルドライに加えて、被毛をかき分けながらドライヤーをかけて、アンダーコートまで入念に乾かしましょう。
その他
耳掃除
耳掃除は月に1~2回を目安に実施します。特に暖かい季節は湿気が多く、雑菌が増えやすくなるため注意しましょう。
耳掃除は、イヤークリーナーをコットンなどに染み込ませて、優しく触れる程度に拭いてあげるようにしましょう。
歯磨き
歯磨きは、毎日してあげましょう。人間と同じで、口臭や虫歯、歯周病を予防することで、健康寿命を延ばすことにつながります。
歯ブラシは、市販の子供用のものが利用できます。苦手な子はガーゼや布を飼い主の指に巻いて磨きます。犬用の歯磨きジェルも使いながら、効果的に歯磨きしてあげましょう。
歯磨きは子犬の頃から慣れさせておくようにしましょう。毎日の習慣になるため、成犬になって拒否反応が出ると毎日のお手入れが大変になってしまいます。
オーストラリアン・シェパードがかかりやすい病気の例
本犬種は、コリー眼異常(こりーがんいじょう)や白内障(はくないしょう)、股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)などに注意する必要があります。
コリー眼異常
(こりーがんいじょう 別名:コリーアイ)
本疾患は先天性の眼異常で、眼の奥の血管および強膜(白い膜)が欠損することで発症します。これにより、眼の奥の膜が透けて見えたり、神経の欠損、網膜剥離や出血などが起こります。
症状は、視覚に影響がないケースから失明に至るケースまで、様々です。視覚に影響がない場合は、病気として発見されないケースもあります。
コリー犬種の遺伝性疾患であり、遺伝子検査によって診断が可能です。有効な治療方法や予防方法はないため、発症した際には、長期的なケアが必要になります。
白内障(はくないしょう)
白内障とは、眼内にあるピント調節を担うレンズ(水晶体)が白く濁った状態を指します。
白内障は、混濁による視覚低下に加えて、眼内炎症(水晶体起因性ぶどう膜炎)や緑内障、網膜剥離などを併発する可能性があるため注意が必要です。
瞳の中が白くなってきたと感じたら、早めに病院へ相談しましょう。
股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)
本疾患は、股関節の形成が不十分なことで起こります。1歳以下の若齢で発症することが多いとされます。
股関節脱臼や、股関節の不安定さから関節炎を引き起こし、歩行が困難になることもあります。
患部が、股関節の片側のみ場合は歩行の異常、股関節の両側の場合は前傾姿勢・歩幅の減少・すぐにしゃがみ込む、といった症状が見られます。
原因は、遺伝的な要因に加えて、肥満による体重増加や激しい運動による関節への負荷が挙げられます。普段から体重管理と適度な運動が重要です。獣医に相談の上、生活習慣の改善を心がけましょう。
オーストラリアン・シェパードの価格
購入価格 | 25万〜35万円 ※2 |
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月間飼育費用(医療費含む) | 平均13,294円(中・大型犬 n=113) ※3 |
※2 参考:オンラインペットショップ等複数社の値段から算出 2022年6月inuteマガジン編集部調べ
※3 出典:「令和3年(2021年)全国犬猫飼育実態調査」一般社団法人ペットフード協会
オーストラリアン・シェパードの歴史
オーストラリアン・シェパードは、実はアメリカ出身の犬種です。19世紀にアメリカに渡ってきた移民が連れてきた牧羊犬がルーツと言われています。
本犬種は、知性の高さや牧羊犬としての適性が評価されたことから、アメリカの牧畜業者が主体となって犬種の発展に貢献してきました。家庭犬として落ち着いた気質も相まって、人気の高い犬種でした。
現在では、牧羊犬としてのみならず、聴導犬、救助犬、麻薬探知犬など多様な分野でワーキングドッグとして活躍しています。
参照文献
No. | タイトル | 出版社 | 著者・監修 |
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1 | 「いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種」 | メイツ出版 | 奥田香代(監修) |
2 | 「日本と世界の犬のカタログ」 | 成美堂出版 | 福山貴昭(監修) |