
正式名称 | セント・バーナード |
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英語名 | St. Bernard |
原産国 | スイス |
カテゴリ | 大型犬 |
ズバリ一言 |
威風堂々とした体格 のんびり屋さんで力持ち 家族の優しいパートナーです |
記事内容 |
セントバーナードの飼い方のコツ 歴史や病気の例などを紹介します🐶 |
セントバーナードの特徴
セントバーナード(英語名:St. Bernard)は、スイス原産の大型犬です。大きな体格とゆったりした動きからは、圧倒的な風格が漂います。
セントバーナードはおおらかで優しい性格の犬種です。スイスでは、アルプス山脈の遭難救助犬として活躍する一面を持ちます。
被毛はショートヘアードとロングヘアードがありますが、暑さに弱いため、日本の夏季には注意が必要です。
犬種標準のサイズ | 体高 65cm~ |
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体重 | 54~91kg |
分類 | 大型犬 |
平均寿命 | 8~10年 |
価格相場 | 35万〜45万円 ※1 |
※1 参考:オンラインペットショップ等複数社の値段から算出 2021年10月inuteマガジン編集部調べ
セントバーナードは、大型犬の中でも特に大きい犬種です。子犬の頃から想像し難いほど大きくなるため、十分な飼育スペースを設けて迎え入れましょう。
セントバーナードと近い特徴や性格を持つ犬種として、下記の3犬種を紹介します。
セントバーナードの毛色
セントバーナードの被毛は、ホワイトをベースとして、赤みがかった茶色の斑が入ります。胸、足、尾の先、マズル~顔の中心ラインは白地の毛が見えます。
セントバーナードの性格
セントバーナードは優しく穏やかな性格を持ち、飼い主や家族に忠実です。他の犬に対しても友好的な性格でコミュニケーションはとりやすい犬種です。
一方、マイペースな側面があり、時折、やや神経質な個体もいます。子犬の頃からしっかりしつけをし、社会化をしてあげれば、問題行動は防げるでしょう。
セントバーナードの飼い方
セントバーナードは、その体格と相応にエネルギッシュな犬種です。食事量も多いため、しっかりエネルギーを発散させないと肥満になってしまいます。
そのため、毎日60分以上は散歩に行き、積極的に自由運動も取り入れましょう。ボール遊びなどで、しっかりエネルギーを消費させます。
ただし、セントバーナードは暑さに弱い犬種のため、夏の時期は特に熱中症に注意しましょう。
早朝・夜など比較的日差しがなく気温の低い時間帯を選んで散歩をさせます。また、犬用の冷却グッズを用いて、体温調節をサポートしてあげしょう。
セントバーナードは食欲旺盛なため、肥満を防ぐための食事管理が大切です。適正量を獣医に確認した上で、毎食の規定量を守るようにしましょう。
セントバーナードのしつけ
セントバーナードは、基本的に優しくおおらかな性格ですが、飼育環境や個体差の影響もあり、神経質に育つ子もいます。
神経質な子は、ちょっとしたことで無駄吠えの傾向が出ることがあります。セントバーナードの吠え声はかなりの迫力で、ご近所迷惑になったり、散歩中に他の子たちをびっくりさせてしまいます。
吠え癖をつけないためには、子犬の頃からのしつけが重要です。無駄吠えは注意し、我慢できたら褒めてあげるようにしましょう。
また、十分に社会化してあげることも重要です。パピーの頃から散歩などを通じて、周囲の人、犬、環境に慣れさせるようにしましょう。
セントバーナードのお手入れ
セントバーナードには、下記の頻度を目安に、定期的に被毛のお手入れをしてあげましょう。
ブラッシング | 週2~3回 |
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シャンプー | 月1回 | トリミング | 不要 |
セントバーナードは、ダブルコートの被毛で、年2回の換毛期には特に大量の毛が抜けます。ショートヘアード、ロングヘアード問わず、週2~3回はブラッシングしてあげましょう。
ブラッシングにより、定期的に絡まっている死毛を取り除くことで蒸れや細菌の繁殖を防ぎ、皮膚炎などの症状を予防することにつながります。
セントバーナードのブラッシングには、ピンブラシを主に利用します。ピンブラシは先が丸くなっているものの、肌を傷つける可能性があるため、優しくブラッシングしてするようにしましょう。
セントバーナードがかかりやすい病気の例
セントバーナードは、股関節形成不全、胃捻転、眼瞼内反症、眼瞼外反症、外耳炎などにかかりやすいと言われます。
その他の疾患が発生する場合もあります。愛犬の異常を感じた際には、すぐに行きつけの動物病院を受診するようにしましょう。
セントバーナードの価格
購入価格 | 35万~45万円 ※2 |
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月間飼育費用(医療費含む) | 平均12,563円(中・大型犬 n=109) ※3 |
※2 参考:オンラインペットショップ等複数社の値段から算出 2021年9月inuteマガジン編集部調べ
※3 出典:「令和2年(2020年)全国犬猫飼育実態調査」一般社団法人ペットフード協会
セントバーナードの歴史
セントバーナードの原産国はスイスで、アルプスの遭難救助犬として活躍してきました。実際に20世紀までに2000人以上の遭難者が救助されたと言われます。
先祖犬は、ローマ帝国(現・イタリア)がスイス侵攻時に持ち込んだ軍用犬(モロシア犬)とされます。モロシア犬は寒さに強く、深い雪中でも活動できる体力と探索能力を評価され、救助犬として活躍します。
モロシア犬の後継犬種は、アルプスを越える旅人や巡礼者の宿坊だったサン・ベルナール僧院に寄贈されました。僧院はグラン・サン・ベルナール峠にあり、冬季は20mの積雪と気温-30℃にもなります。
急ぎの旅人は深い雪と凍てつく寒さの中、馬を使うこともできず徒歩での山越えをしていました。遭難者が後を絶たず、このときサン・ベルナール僧院にいたセントバーナードが遭難救助犬として活躍しました。
この活躍は世界的にも有名であったため、サン・ベルナール僧院の名を取り、セントバーナードと名付けられたと言います。
セントバーナードとの楽しい日々を
大きな身体と優しく穏やかな性格で、大型犬好きにはたまらない犬種です。ただ、食事量も運動量も多いため、十分な散歩や自由運動をして肥満に気をつけましょう。
ぜひセントバーナードの特性や飼育の注意点を学んだ上で、セントバーナードとの充実した生活を送ってください。
参照文献
No. | タイトル | 出版社 | 著者・監修 |
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1 | 「いちばんよくわかる犬種図鑑 日本と世界の350種」 | メイツ出版 | 奥田香代(監修) |
2 | 「日本と世界の犬のカタログ」 | 成美堂出版 | 福山貴昭(監修) |